これから数か月はレザーのオフシーズンで
革ジャン等は仕舞って休ませる時期ですが、
皮革製品の保管は紫外線による退色と
湿度によるカビが大敵です。
連日湿度が高い日が続いていますので
クローゼットや下駄箱に除湿剤を入れている方も多いかと思います。
市販の除湿剤は塩化カルシウムが水分を吸収して液体になる性質を利用し
水分が容器に溜まりいっぱいになると捨てるタイプが主流だと思いますが、
この液体が皮革に付くと、収縮、硬化して再起不能になります。
万が一転倒してこぼれる事を想定し、
除湿剤の運用はクロゼットの上部等の設置は避け、
下部の安定性の良い設置場所をお勧め致します。
LDFSに持ち込まれた実際の事故例です。
ロングコートの襟、ケープ、袖に液体がかかり、
硬化収縮してしまいました。


硬化したパーツを分解分離、
パターンを推測し復元、
同種の皮革で作り直して付け替えました。




